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モンゴル人技能実習生ってどんな感じ?雇用のポイントは?

日本で学んでいる外国人技能実習生の中で最も多いのはベトナム、次いで中国、フィリピンの人材と続きますが、モンゴルからの技能実習生たちも着実に増えています。実は2022年の今年は、モンゴルと日本が外交関係を樹立して50周年という記念の年。世界有数の親日国でもあるモンゴルの国と、モンゴル人技能実習生の特徴、雇用にあたってのポイントについて解説します。

モンゴルってどんな国?

国土は日本の約4倍!雄大な国土と豊富な資源を持つ

モンゴルは南に中国、北にロシアという大国に挟まれた内陸の国です。国土面積は156.4万平方kmで日本の約4倍もの広さがあり、その広大な土地に人口約270万人が住んでいます。
モンゴルの約80%は草原、北部には高い山々、南部にはゴビと呼ばれる砂漠地帯が広がる、自然の変化にあふれた地域です。
モンゴルは、1992年に民主化し市場経済を導入するまで、約70年もの間社会主義国でした。近年では資源大国として石炭や蛍石、レアアース、金銀、ウランなどの鉱物資源を経済の大きな柱としています。日本への輸出も資源がほとんどです。逆に日本からは自動車や機械の輸出をしています。

人により定住と遊牧民に分かれる

首都はウランバートルで、人口の約4割が首都で暮らしています。高層ビルが立ち並ぶなど急激な都市化が進むウランバートルにはコンビニなども見られ、定住を選択する人も増えています。一方で地方では今でも移動式住居「ゲル」に暮らす遊牧民もいます。

モンゴルは世界有数の親日国

少し古いデータにはなりますが、2004年に在モンゴル日本国大使館がおこなった世論調査では「日本に親しみを感じる」という回答が全体の7割、「最も親しくすべき国」として日本が第1位となりました。日本の大相撲でのモンゴル人力士の活躍などもあり、現在でも日本に親しみを抱いているモンゴル人は多くいると考えられます。これらは、モンゴルで日本語を学んだり、日本へ留学しようとする人の増加からも読み取れます。また、モンゴルでは信教の自由が保障されていますが、仏教(チベット仏教)が多いことも日本と共通する点です。

モンゴル人技能実習生の特徴

日本人によく似ている

同じアジア人ということもありますが、肌の色も髪の色も顔形の雰囲気も日本人とモンゴル人は非常によく似ています。ただ、日本人と比べると比較的、体格が良い方が多いようです。それ以外は一見すると区別がつかないほどよく似ているので、技能実習生として受け入れ企業に雇用された後も職場に馴染みやすいかもしれません。

大学進学率が高い

モンゴルの教育水準は高く、識字率は97%といわれています。義務教育は原則8歳から8年間ですが、多くの学校では10年制の小中高一貫教育をおこなっています。その後、高等学校で2年間、大学学部で4年間学ぶのが一般的です。モンゴルの大学の多くは、英語が第一必修外国語で、第二必修外国語はロシア語です。母国語であるモンゴル語と、さらに英語、ロシア語を話せる人材がたくさんいるのも特徴です。また、大学の進学率は6割を超え、男性より女性の大学進学率が高くなっています。
ちなみに、イギリスの教授であるリチャードソンという人が185か国での平均IQを調査した結果、モンゴルは世界19位(アジア7位)だったそうです。

日本語の習得が速い

モンゴルの公用語はモンゴル語です。モンゴル語は表記の仕方は全く違いますが、日本語の文法とよく似ています。そのためモンゴル人にとって日本語は学びやすく、比較的習得しやすい言語といわれています。

負けず嫌い

チンギス・ハーンの帝国時代など国の歴史や文化を背景にして、勝負に対する美徳・こだわりを持っているといわれます。もちろん人によって様々ですが、モンゴル人は負けず嫌いな民族だと言われることが多いようです。確かに、モンゴル人力士の勝負を見るとファイティングスピリットに溢れているといった印象です。一方で切り替えも早く、あまり引きずらないさっぱりとした気質もあるようです。

温厚で優しい

勝負への勝ち、負けにはこだわりますが、それ以外のところでは不要な争いは避け、基本的に穏やかな人が多いと言われています。口数が少なく、あまり表情に出さずシャイなことから誤解をされてしまうこともありますが、実は親切で愛情深く、優しい性格の人が多いようです。

マイペースで時間にルーズな一面も

遊牧民生活をルーツに持つモンゴル人は集団行動や計画的に行動することが苦手な人が多いようです。遊牧民としての暮らしは悠々自適で、基本的には時間に縛られません。モンゴル人にとって時間を守るという意識は日本人より薄く、基本はマイペースな生活スタイルが主流です。

モンゴル人材を外国人技能実習生として雇用する際のポイント

文化、時間の概念が違うことを認識して、きめ細かにサポート

モンゴル人材は、外見としては日本人やその他のアジア人と似ていますが、生活習慣や文化、コミュニケーションの方法については大きく異なります。外国人技能実習生として来日したばかりのモンゴル人を雇用する場合には、その違いをしっかり把握した担当者をサポート役につける必要があります。たとえば時間の守り方や日本のビジネスシーンで好まれるマナーなど、1つ1つをわかりやすく伝えるガイドラインや資料を用意したり、なるべく具体的にアドバイスをすることで双方のすれ違いによるストレスが軽減されるでしょう。特に時間を守る感覚などはできないからといって怠けているわけではありません。そもそもの習慣や文化的な違いが背景にあるため、頭ごなしに伝えても理解されません。ある程度長期的な視野を保ちつつ、日本で働く上でのルールとしてしっかり伝えていくようにしましょう。

目標を明確にかかげて達成意識を刺激しよう

勝負にこだわる気質があるモンゴル人は、目標達成への意欲が高く、それに向かって大きな力を発揮すると言われます。そのため、業務に関しても目標を適切に設定してあげることでモチベーションが上がりやすくなります。中長期、短期的な目標をそれぞれ設定し、自分のペースで本領を発揮できる環境を整えることが大切です。

モンゴル人技能実習生の特徴と雇用のポイントまとめ

温厚で人当たりがよく、目標達成のために努力するモンゴル人技能実習生たちは、日本のビジネスシーンで大いに活躍する人材になるでしょう。ただし、お互いに当たり前だと考えている文化や習慣は、全く違うんだということを忘れてはいけません。それらを念頭において接していくことが、モンゴル人材を技能実習生として受け入れる際の成功のポイントでしょう。

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